華金が苦手だ。飲み屋から出でくる楽しそうな集団と、都会の隅でドブネズミみたいに生きている者とでは住む世界が違う。そんな時はやはりネオン街に逃げ込むしかない。今日も池袋西口は温かく迎えてくれた。
金属疲労を起こしている身体が彼女のマッサージを求めている。常宿でいつものように彼女を待った。ドアを開けると彼女の笑顔が枯れた心に染み渡っていく。再会の挨拶を済ませ、世間話に花を咲かせる。黒のニットに千鳥格子柄のスカートがよく似合っている。そしてクリスマスカラーで彩られたネイルがとても素敵だ。スラリとしたスタイルと艷やかな黒髪、透き通るような白い素肌、それらのコントラストが彼女の美しさを何倍にも輝かせているようだ。その素敵な笑顔に促され、シャワー経由で彼女の施術を受けた。
絶妙な触れ感で細くて綺麗な指が身体を包んでいく。気持ちいいことこの上なし。一気に疲労が解けていくいくようだ。心地よいトークを交えながら彼女の施術に身を委ねると、意識があっという間に微睡んでいく。朦朧とする意識の中で、彼女の汚れのない美しい柔肌を全身で感じながら天国へと駆け抜けた。
迫りくる時間を怨みながらホテルを後にした。華やぐ街の喧騒の中を並んで歩く。ほんの僅かだか幸せを感じられる、この時間が好きだったりする。五叉路で別れを告げた。またいつもに戻って、地下街に潜り込んでいく。ドブネズミみたいに美しくありたい、そう思えた夜だった。

花丸っ！！！！！！！！！！！！！！！！！